“人と組織”を巧みに動かす21の技術‐『Deep Skill』を読んでみて‐
この記事では、人と組織を巧みに動かすヒューマン・スキル『Deep Skill(ディープ・スキル』について紹介します。
「あー、仕事ができるようになりたい。」
「何でも任されるような人間力を身に付けたい」と悩んでいた年末年始に
たまたまネットで賞賛された『Deep Skill』という本を知り、
年齢的にも指導者、管理者に近くなったことから「これだ!!」と思って
購入したのがきっかけで、出会うことができました。
この本著者の石川明さんはリクルートやAll Aboutを経て、独立後も一貫して企業の新規事業開発に伴走されてきた方です。
本書では主に以下のことが綴られています。
・人と組織を巧みに動かすヒューマン・スキルを「Deep Skill(ディープ・スキル)」と呼び、21の項目に分けて言語化している。
・人と組織を動かすためには、「人間心理」と「組織力学」に対する深い洞察力、この洞察に基づいた的確な行動、そして「実行力」が必要。
・専門性を高める一方で、さまざまな属性の人々と感情を通わせる経験が武器となる。
自分のビジネス上での働き方で周囲とうまく働くヒントを得たい、Deep Skillを磨き上げ、仕事ができるビジネスパーソンになりたい
と考えている人におすすめの本です。
・特に共感したこと:①「仕事とは「誰かの“不”を解消し、喜んでもらって、その対価をいただくこと」」
「不安」「不満」「不信」「不当」「不具合」「不確実」「不道徳」「不義理」……世の中には、数えきれないほどの「不」が存在します。
これを解消、改善を行ったりすることで相手からの満足度や信頼を高め、ビジネスに利益をもたらすのです。
私はこのことを理解していなかったわけではないのですが、「不」をもっと意識して生活し、そこからビジネスチャンスを見つけるべきだと感じました。
人は、ポジティブなものを提供されるよりも、ネガティブなものを解消してくれるもののほうに、対価を支払いやすい特性があることを改めて学んだと思います。
何に悩んでいるのか、どんな“不”が相手に存在するのかを明確に理解するために、「傾聴」時には、この本で書かれていた“事実+仮説=意見”で分類すれば今後頭が更に整理できると思いました。
・特に共感したこと ②求心力には前提として「機嫌の良さ」が重要
自然と人が寄ってくる「求心力」は、実績・実力、傾聴力、優しさ、などから
醸成されますが、前提として「機嫌のよさ」が重要になるとこの本では紹介されています。
機嫌の良さ、私は必須だと思っています。
機嫌が悪いよりも、機嫌がよい方がアイディアが出やすくなる、人にやさしくなる、視野が広がる、切り替えが早くなる、人間関係がよくなるなどいい経験をこれまでしているので。
特に若手や弱者は機嫌が良い人じゃないと、近づきづらいと考えがちです。
自らの機嫌をマネジメントしながら質高く生きて仕事をする。
これこそ、いまの時代を生き抜くためのビジネススキルの1つなのだとすごく共感しました。
・まとめ
この本は、
組織人として「企業で企画を実現する」ために何のヒューマン・スキルを磨くべきか悩んでいる人
に是非読んでほしい一冊になります。
人と組織を動かすためには、「この人に任せたい」「力を貸したい」と
周囲の人から信頼される人間であることが前提であり、
実行力の時代だからこそ、組織を動かすために自分には何ができることなのか、
改めて再考したいと考える人に読んでほしいと思いました。
最後に本の中で一番印象に残った言葉を紹介します。
『自らスポットライトを浴びる俳優ではなく、自らは舞台に上がらず筋書きをコントロールする、脚本家のポジションを取る』
動かす立場であるからこそですね。
最後まで読んで頂きありがとうございます。